一流の条件

喜納康光

2011年11月16日 12:45

沖繩には、数えられないくらいのアマチュアバンドがあります。
彼らもその中のバンドの一つでした。

あるCDショップにお願いして、自分たちの演奏したオリジナルデモテープを置かせてもらうことになりました。

それが縁で、その会社の主催するライブで演奏させて貰えるようになりました。

しかし、周りはみんな自分たちよりはるかに上手い演奏者ばかり・・・

並み大抵のことをやっているだけでは、この世界で成功することは難しいようです。

自分たちの演奏後の後片付け、周りの関係者の皆さんへの挨拶など、これまで親や先輩から教えられてきた当たり前の事だけがその頃の彼らに出来ることでした。

そんな状況の中、会社側から契約の依頼を受けたのです。

「どうして俺たち? もっと上手いバンドはいっぱいいるのに?」嬉しい気持ちを抑えて、聞かざるを得ない質問でした。

「上手いバンドは世の中腐るほどいる。だけど君たちのような礼儀正しい人間はそうざらにはいないよ!」

これが会社側の彼らに対する思いでした。

そのような理由で選ばれた彼らが、はたしてどこまで登りつめられるだろうか?

彼らを選んだプロの目は凄い!と唸る時が未来には用意されていたのです!

けっして上手いバンドではなかった彼らですが、着実に成長し遂にはメジャーデビューを果たします。

あれよあれよと言う間にヒットチャート上位に君臨し、そしていよいよ紅白への出場を果たします。

2年連続の紅白出場です!

演奏が上手いという理由ではなく、礼儀正しいと評価され、そして頂点を極めたたその5人とは



ORANGERANGE のみなさんです。




多くの若者がそれぞれの目標に向かって日々努力をしていると思います。

しかしその努力も、人としての基本を怠ると、単なる夢に終わってしまうのかもしれません。

この話は昨日、ボーカルのYAMATO君から直接聞いた話です。

人としてのやるべきことをしっかりと実践し、そしてその結果を手にした男の実話です。

その28歳の若い青年からは、一流の品格が漂っていました。

威張るところもなく物静かなYAMATO君でしたが、芯の通った力強さがオーラとなって周りに放たれていました。





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